どの英語圏の国でも独特な表現はあるもの。でもシンガポールは本当に独特な表現ありすぎ!!!
このページではなぜシングリッシュが生まれたのか、そしてシングリッシュのイントロダクションとしてシンガポール人に一番多用されている語気助詞(「~だよね」などの語尾に小さなニュアンスを入れる表現)のlah, leh, lor, hor, meh 5つについて解説していきます。
シングリッシュ全てについて1ページで全て網羅すると3万字超えるくらい情報が膨大なので、本ページでは語気助詞についてのみ説明します。私のようにシングリッシュマスター目指している方や語学オタク向けの為細かく書くことを目指していきます。
目次
なぜシングリッシュが生まれたのか
シンガポールの歴史背景を見るとなぜシングリッシュが生まれたのかすんなり理解できますが、ここでシンガポールの歴史を細かく説明していくと時間がかかるのでそれは次回にお話しするとして…
シングリッシュが生まれたのはシンガポール国民の一人一人がバイリンガル以上なことに起因します。
なぜ皆バイリンガルかというと、シンガポールに住む国民のほとんどの母語が英語ではないこととシンガポールの教育システムが理由です。
シンガポール人や言語の構成はこうなっています。
- 中華系- 74.2%
(現在の子どもは普通語を学ぶが、2世代前の祖父祖母などが方言を使う。多い順から福建語、潮州語、広東語、客家語、海南語、その他) - マレー系 - 13.2%(マレー語)
- インド系 - 9.2% (タミル語)
- その他 - 3.4% (欧米系や日系等の言語)
参照2:Profile of the Singapore Chinese Dialect Groups
まあつまりシンガポールは各家庭人種グループや文化背景や教育背景が違うので母語=シンガポールの第一言語英語ではないということなのです。母語+英語で自動バイリンガルです。
しかも、シンガポールの人口の38%以上は外国人です。超多民族国家なので、シンガポールの教育システムがバイリンガルを目指しているのも納得です。実際シンガポールは小学生から2言語試験を受け高得点を取らないと良い中学校に行けません。それくらいバイリンガル必須です。

それでどうなるかというと「これはマレー語にしかないな」とか「これは中国語で言うのがいい」とか「汚い言葉とか面白いことは福建語で言うのがいい」とまぜこぜになり、英語とまざりあってシングリッシュが生まれました。
こうしてシンガポール特有の英語の使い方や単語、アクセントが生まれています。シンガポールに来た日本人はよく 「中国語訛りで聞き取れない」 と言いますが、それは半分正解半分間違いです。マレー語の大きな影響や方言やタミル語の影響がある為、中国人の訛りとは全然違います。
また、シングリッシュの一部は英語として間違っていることがありますが、そんなのは皆わかっているので外国人の私たちには使いませんし、公式の場では絶対にシングリッシュを使いません。
では、シングリッシュの基本の語気助詞を下で説明していきます。
lahの使い方
外国人の間で一番有名な語気助詞で、とりあえずシンガポール来たばっかりの人は"Ok lah~"から始めている印象を受けます。
この語尾は中国語が分かる人には感嘆や阻止の意味を表す「啦(la)」という変換ができるかもしれませんが意味や使い方がちょっと違います。
Lahの使い方
- 否定的断定的に言いたい場合に使う
- 肯定+軽くlahと言えば、じゃあそうしようのような意味
- 肯定+繰り返し言えば「わかったわかった」のような意味
- どれもフレンドリーさを示している
具体例を見ていきます。
Lahの使い方具体例
<例1>

I want to go to Russia.
「ロシア行きたい」
Not now lah. Too cold.
「今はやめときやめなよ。寒すぎるよ」

(否定的で断定的)
<例2>

You play tennis very well!
「テニス上手いね!」
No lah. I am still a beginner.
「いやいや、まだ初心者だよ」

(否定的で断定的に謙遜)
<例3>

Did you finish your homework already? You also need to..
宿題はもうやったの?それにまだ…
Ok lah ok lah!
あー分かった分かった!

<例5>

No choice.. we do this way, can?
他に選択肢はない…こうする?
Can lah.
じゃあそうしようか。

Lehの使い方
Lahと兄弟ってかんじですがより否定的です。
Lehの使い方
- 前述のLahより確信がなくより否定的な感情がある
- 批判や残念な気持ち等表現したいときに使う
- Lahと同じく強い意味はない
日本人の一部は外国人がはっきりものを言うと思いがちですが、欧米もシンガポールも否定的なことをズバッとは言わないものなのです。
Lehの具体例
<例1>
(確信もたせず批判。)
他にも文法変ですがそれは次回説明します。
<例2>
I don't know leh. Nobody told me.
「残念ながら知らないよ。
誰も言ってくれなかったし。」
(否定的で残念)
Lorの使い方
正直どの語気助詞も何回も聞いてやっとニュアンスで理解するものなので全ての意味を網羅するのは難しいかもしれませんが、思いつく限りなるべく多く記載しています。
ニュアンスで理解できるようになるのに手っ取り早い方法→【無料言語交換オススメサイト4選】ランゲージエクスチェンジで語学力を身につける
Lorの使い方
- 同意する意味
- 軽い諦めが入っている
- 自慢の意味にも使われる
Lohの具体例
<例1>
I heard you lost your job.
「クビになったって聞いたよ」
Ya lor. What to do, life goes on.
Like that then like that lor…
「そうだね。
どうしようもないよ人生は続くし。
なるようになれだし…
(軽いあきらめと同意)
<例2>
You play tennis very well!
「テニス上手いね!」
Ya lor! I am so good!
「でしょ!私上手い!」
(同意自慢/こんなこと言う人はいないだろうけど…)
Mehの使い方
沢山の意味がないのでこれが一番初心者に分かりやすい語気助詞かもしれません。
Mehの使い方
- 疑問で使う
- 疑いを表す
Mehの具体例
<例1>
You can do this way.
「こうやればいいんじゃない」
Like that meh?
「本当にそうなの?」
(疑い)
Horの使い方
なんとなーくやさしく聞こえるので私の一番のお気に入りですが、人によって使わないと思います。
Horの使い方
- あ、そうだった。の意味
- そうだよね?と確認。自分はそうじゃないかと思っている
- 「それでね」みたいな単なる口癖(あまり使われないけど)
具体例を見ていきます。
Horの具体例
<例1>
Today is a national holiday.
「今日は祝日だね」
Ya hor!
「そういえばそうだ!」
(あ、そうだったの意味)
<例2>
This is mine, hor?
「これ私のだよね、
私はそう思うんだけど
あなたもそう思う?」
<例3>
So hor, I ended up eating ramen
and paid 100 dollars.
「だからね、結局ラーメン食べて
100ドル払った」
(口癖のような感じで何回も入れる人も)
実はこれだけではないけどまとめ
以上シングリッシュの主な語気助詞の説明でした。
他にも語気助詞ではないのですが中国語の了Liaoを語尾に付けてalreadyの代わりにしたり、吗maを語尾に付けて質問文にしたりもしますので、こういうのも考え始めるときりがなかったりします。
それでも、とりあえず上を知っておけばシングリッシュ語気助詞の7割は網羅したかな…と思っていますが何か見逃しているかもしれないのであれば教えてくださいね。
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